• Fazer’s decades with Moomin. Photo: Fazer
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ファッツェルとムーミンの歴史

トーベ・ヤンソンとファッツェルの関係の始まりは、1937年にさかのぼります。この時のことをヤンソンは、「ムンキニエミのファッツェルの飾り付け」を手がけたとメモに記しています。これは、ファッツェルが1935~1952年に所有していたカラスタヤトルッパという建物について述べたもので、この建物は現在もヘルシンキのムンキニエミに残っています。ヤンソンはカラスタヤトルッパに住んでいて、まだ有名でない頃には、家賃代わりに絵を描いていたと言われています。カラスタヤトルッパには、今でもヤンソンの絵が飾られていて、壁紙にヤンソンの絵が描かれた部屋もあります。

仕事を始めて間もない頃、ヤンソンはカール・ファッツェルの義理の息子であるイエルマル・ハーゲルスタムとの共同作品に取り組んでいました。ハーゲルスタムの有名な赤い壁画は、ヘルシンキにあるカール・ファッツェル・カフェで今でも観ることができます。

トーベ・ヤンソンは、スウェーデン語の風刺雑誌『ガルム』に、1940年代から雑誌廃刊の1953年まで作品を発表していました。その間、彼女は有名な風刺の効いた表紙や漫画だけでなく、誌面の広告も手がけています。1950年代には、クリスマス、夏、イースターなどの季節や行事に合わせて、ヤンソンによるファッツェルの広告が数多く掲載されました。これらの広告はすべて、その時すでに人気を得ていたムーミンのキャラクターを使用したものでした。ムーミンは、トーベ・ヤンソンの代表作となるだけでなく、1940年代初期のイラストの素晴らしさを証明するキャラクターになっています。

ファッツェルは、ヤンソンの私生活にも深くかかわっています。ペリンキ島から離れたクルーヴハルにある彼女のサマーハウスを訪れた人達は、マリアンヌや洋酒入りチョコレートなどのファッツェルのお菓子がよく出されたと語っています。

ファッツェルのムーミン商品は1957年に発売されました。ヤンソンは、小さなトローチバーとペーパーキャラメルバッグのラッピングをデザインしました。この商品シリーズはその後売上げを伸ばし、現在はキシリトール商品、トローチ、棒つきキャンディー、リコリス、マーマレード、フルーツなどのお菓子やムーミンビスケットなどが販売されています。キシリトール商品はカルッキラのお菓子工場、リコリスとフルーツ製品はラッペーンランタのお菓子工場、チョコレート商品はヴァンターのお菓子工場、ムーミンビスケットはビスケット専門の工場で製造されています。ムーミンビスケットはムーミン商品の一番の売れ筋になっています。

 

参考資料:
Boel Westin:Tove Jansson – Sanat, kuvat, elämä.Schildts, 2008
Fazer’s archives
Moomin Characters Ltd


更新 24/05/2016